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プロセスウィンドウ指数とは

プロセスウィンドウ指数とは、工程の実測値が、決めた限界の中にどれだけ余裕を持って収まるかを1つの数字にした指数です。 規格の幅に対して工程のばらつきがどれだけ狭いかを表し、半導体の工程では工程能力指数 CpC_\mathrm{p}・CpkC_\mathrm{pk} として管理します。平均が規格の中心にあるだけでは足りません。分布の幅と中心のずれを1つの数字へ落として初めて、工程どうしを同じものさしで比べられます。

KICのPWIは、熱プロファイルが限界の縁へどれだけ近いかを百分率で示す

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熱プロファイルと工程限界
温度時間工程限界の上限工程限界の下限PWI 99%余裕のあるプロファイル
どちらのプロファイルも工程限界の中には入っています。上限のすぐ下で頂点を迎えるほうはPWIが99%で、規格内でも窓の縁で流れている状態です。

プロセスウィンドウ指数(PWI)という名前を指数として使っているのが、リフロー炉などの熱プロファイルを扱うKICです。KICは、PWIを熱プロファイルと熱工程の性能を順位付ける統計的な方法とし1、利用者が決めた工程限界の中にプロファイルがどれだけよく収まるかを表す尺度だと説明しています。PWIが99%のプロファイルは、規格の中で製品を流せるものの、プロセスウィンドウのごく縁で動いている状態だとしています。

KICのソフトには、PWIが最小になる設定温度とコンベア速度の組み合わせを探す機能があり、炉のレシピの制約の中で見つかる最良の値をBest PWIと呼んでいます。数字が小さいほど良い側の指数です。部品の多い基板では、ソフトが部品ごとのプロセスウィンドウを考えに入れ、基板全体に最良のレシピを提案する2とKICは説明しています。

PWIは限界の縁に近いほど数字が大きくなり、後で見るCpC_\mathrm{p}・CpkC_\mathrm{pk}は余裕が大きいほど数字が大きくなります。向きは逆でも、測っているのはどちらも「限界に対して実測がどれだけ寄っているか」です。

ばらつきが狭いほどCpは上がり、中心のずれまで入れたのがCpk

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Cp と Cpk
規格下限規格上限広い分布Cp 低い狭い分布Cp 高い中心がずれる近い側の余裕ずれた分布Cpk が下がる
規格の幅が同じなら、分布が狭いほどCpは大きくなります。狭いまま中心が片側へずれるとCpは変わらず、近い側の余裕が狭くなった分だけCpkが下がります。

工程能力指数は、一定期間の工程データと管理規格値から、そのプロセスの規格に対する安定度を求めるものです3。Cp=規格上限−規格下限6σC_\mathrm{p} = \frac{\text{規格上限}-\text{規格下限}}{6\sigma} で、規格の幅を分布の広がりで割った形をしています。

CpC_\mathrm{p} が表すのは分布の幅だけです。中心が片側へ偏っていても値が高く出るため、偏りを含めた Cpk=平均に近い規格限界−平均値3σC_\mathrm{pk} = \frac{\text{平均に近い規格限界}-\text{平均値}}{3\sigma} と合わせて使います。ルネサスは主要な工程に管理図を適用し、プロセスのばらつきが適正な範囲に収まることをモニタしています。工程性能指数 PpP_\mathrm{p}・PpkP_\mathrm{pk} も管理し、これらの指数を定期的に掴んでプロセスのばらつきの更なる低減活動を展開しています。

指数は結果の要約で、原因探しは別に要る

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ルネサスは製造工程のインプロセス品質管理として、出来栄え管理と、計量値による統計的品質管理(SPC)を実施し、そこから得られた品質情報をフィードバックして品質の向上を図っています。指数が要約するのは、工程が出した実際の値です。値が下がったときに、どの装置のどの条件が動いたかを探す手が別に要ります。

注入では、面内と枚間の均一性を分けて数える

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注入均一性の2つの見方
ウェーハ面内均一性ウェーハ間注入均一性1枚目5枚目測定値が低い中高い
面内均一性は1枚の中の測定点どうしの差を、ウェーハ間注入均一性は複数のウェーハの間の再現性を見ます。2つは別々に数えてから指数にまとめます。

イオン注入では、注入均一性がイオン注入装置の能力を測り、動作を確かめるパラメータのひとつです4。測るのはシート抵抗やダメージ測定です。ウェーハ面内均一性と、複数のウェーハ間の再現性であるウェーハ間注入均一性は区別します。面内のばらつきと枚間のばらつきは別の原因から来るので、指数を1つにまとめる前に、この2つを分けて数えます。

指数を高く保つほど、管理の手間が増える

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CpC_\mathrm{p}・CpkC_\mathrm{pk}を高く保てば、規格に対する余裕が広く、歩留まりが安定します。そのかわり装置と条件の管理を細かくすることになり、手間と時間を使います。規格を広く取れば指数は上がるものの、製品としての性能を落とします。管理図の頻度を上げれば異常を早く掴めますが、測定にかかる資源が増えます。

プロセスウィンドウ指数とは何ですか?

工程の実測値が、決めた限界の中にどれだけ余裕を持って収まるかを表す指数です。KICは熱プロファイルの順位付けに百分率で使い、半導体の工程では同じ考え方を工程能力指数Cp・Cpkとして管理します。

Cp はどう求めますか?

Cp =(規格上限−規格下限)/6σ です。規格の幅が同じなら、分布が狭いほど値は大きくなります。

Cpk との違いは何ですか?

Cpk ={平均に近い規格限界−平均値}/3σ で、中心のずれを含めた指数です。Cpが高くても、中心が片側へ偏ればCpkは下がります。

他にどんな指数がありますか?

ルネサスは、工程性能指数 Pp・Ppk も管理しています。熱プロファイルの分野では、KICがプロセスウィンドウ指数(PWI)を百分率で使っています。

どうやって監視しますか?

ルネサスは、主要な工程に管理図を適用し、プロセスのばらつきが適正な範囲に収まることをモニタしています。

何のために使うのですか?

ルネサスは、これらの指数を定期的に掴み、プロセスのばらつき改善に活用しています。

注入工程でも同じですか?

同じです。注入均一性はイオン注入装置の能力を測るパラメータで、シート抵抗やダメージ測定で測ります。ウェーハ面内の均一性と、ウェーハ間の再現性は分けて扱います。

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