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書き込み消去サイクルとは

書き込み消去サイクルとは、同じ記憶素子へ書いて消す動作を繰り返せる回数です。 規定の範囲を超えた時点が、その素子の書き換え寿命になります。回数は単独で決まる性能ではありません。書き換えを重ねるほどデータを保持できる寿命は一般に縮み、速度とも同じ素子の中で取り合います。用途ごとにどこを譲るかを決める数字です。

書き換えを重ねると抵抗値が散らばり、規定の範囲を外れた時点で寿命になる

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寿命に至る過程
抵抗値書き換え回数書き換え寿命変動が始まるリセット状態セット状態規定の範囲規定の範囲
セット・リセット各状態の抵抗値は、書き換えが進むと変動を始めます。どちらかが規定の範囲を外れた回数が書き換え寿命です。

相変化メモリでは、書き換えが進むにつれてセット・リセット各々の状態での抵抗値が変動を始め、規定の抵抗範囲や書き換え電圧範囲を超えた場合に書き換え寿命となります1。原因の一例として、カルコゲナイド膜内部の相変化を起こす領域で、書き換えに伴って進行する組成偏析との関係が報告されています1。

フラッシュメモリでも事情は同じで、NORフラッシュのセルは過度の書き換えで劣化します2。Macronixは書き換え耐性を、回数が仕様の上限内にあるあいだ、仕様どおりに書き込みと消去を続けられる能力と定義しています。寿命は「何回まで書けたか」より、「仕様を守れた回数」で数えます。

書き換え回数が増えるほど、データ保持の寿命は一般に短くなる

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回数と保持の取り合い
データ保持寿命書き換え回数間隔を延ばす書き換え間隔が長い書き換え間隔が短い
書き換え回数が増えるほど、データ保持寿命は一般に下がります。書き換えの間隔を延ばすと、同じ回数でも保持能力を上げられます。

書き換え回数とデータ保持の一般的な関係は、JEDECの規格JESD47に示されています。Macronixは、書き換え回数が増えるほどデータ保持寿命は下がるとし2、書き換えの間隔を延ばせば保持能力を上げられるとしています。回数の数字は、どのくらい保持できる状態で数えたかと組でしか意味を持ちません。

InfineonのCYEL17B512のデータシートは、85℃で10,000回の書き換えと、125℃で10年のデータ保持3を並べています。書き込みは最大2 KBを1回の操作で行い、消去は1 MBのセクタ、8 MBのブロック、64 MBのチップ全体の単位で行います。

回数を稼げば作業用のメモリへ使えますが、そのかわり保持の温度や時間を譲ることが多くなります。書き込みを速くすれば遅延が縮むものの、1 回あたりの負担が増えて回数を削ります。規定の範囲を広く取れば寿命の数字は伸びますが、読み出しの余裕がその分狭まります。

回数はフラッシュの1×10⁶程度から相変化の1×10¹²程度まで開き、速度と保持が同時に要る

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相変化メモリの書き換え回数は、フラッシュメモリの1×10⁶ 回程度と比べて多く、最大 1×10¹² 回程度が報告されています1。2つの値の比は10⁶倍にあたります。フラッシュのうちNORフラッシュについて、Macronixは一般に10万(100K)回の書き換えに耐える仕様になっているとしています2。

回数だけではメモリとして使えません。相変化メモリではリセット動作速度が約 1 ns、セット動作速度が約 50 ns という報告があります1。Ge2Sb2Te5 の保持能力としては 10 万時間で 85℃ の報告があり、アモルファス状態は高温になるほど短時間で結晶化して抵抗が低下します。

STT-MRAMでは、東北大学が18 nm の Quad-MTJ で6×10¹¹ 回以上の書き込み耐性と 10 ナノ秒の書き込み、10 年以上の保持を同時に達成しました4。回数、速さ、保持の3つを同時に満たして、初めてメモリとして使えます。

保存用のストレージなら、書き換えは年に数えるほどで、回数より容量と単価が重視されます。作業用のメモリは絶えず書き換わります。6×10¹¹ 回という水準は、ワーキングメモリの置き換えを見据えた値です。フラッシュの 1×10⁶ 回は、書き換えを間引く仕組みと組み合わせて使う前提の水準です。

回数は、素子の寸法と書き込み条件と温度をそろえて比べる

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書き換え試験の結果は、セット・リセット各状態の抵抗値の推移として示されています。どこを寿命とするかは、規定の範囲の取り方で動きます。Quad-MTJの耐性も、18 nm という接合直径と 10 ナノ秒という書き込み時間とともに示されています。Infineonの仕様でも、書き換え回数は85℃、保持は125℃と、それぞれ温度を添えて書かれています。素子の寸法、書き込みの条件、温度までをそろえて、初めて回数を比べられます。

書き込み消去サイクルとは何ですか?

同じ記憶素子へ書いて消す動作を繰り返せる回数です。仕様どおりの書き換えを続けられる範囲が書き換え耐性で、規定の範囲を超えた時点が書き換え寿命になります。

フラッシュメモリはどのくらいですか?

1×10⁶ 回程度です。Macronixは、NORフラッシュは一般に10万(100K)回の書き換えに耐える仕様になっているとしています。

相変化メモリはどのくらいですか?

これまでに最大 1×10¹² 回程度の書き換え回数が報告されています。フラッシュメモリの1×10⁶ 回程度と比べて多い値です。

STT-MRAM はどのくらいですか?

東北大学が、18 nm の Quad-MTJ で 6×10¹¹ 回以上の書き込み耐性を実証しました。10 ナノ秒の書き込みと10 年以上の保持も同時に達成しています。

どうやって寿命になるのですか?

書き換えが進むとセット・リセット各々の状態での抵抗値が変動を始め、規定の抵抗範囲や書き換え電圧範囲を超えた場合に寿命となります。

原因は何ですか?

一例として、カルコゲナイド膜内部で書き換えに伴って進行する組成偏析との関係が挙げられています。フラッシュメモリでは、過度の書き換えでセルが劣化します。

回数だけ見ればよいのですか?

速度と保持も同時に要ります。書き換え回数が増えるほどデータ保持の寿命は一般に短くなり、回数が多くても保持温度が低ければ、使える用途が限られます。

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