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原子間力顕微鏡(AFM)とは

AFM(Atomic Force Microscope、原子間力顕微鏡)とは、先端の細い探針を表面へ近づけ、探針と表面の間に働く力を検出しながら走査して三次元の形状を測る装置です。 光の反射や電子線に代えて探針にかかる力から形を得るので、高さ方向の量を直接測れます。

光学式や電子線式が得意なのは、上から見た平面方向の寸法です。表面の凹凸や溝の深さは間接的に推定するか、別の手法に頼ることになります。AFMはその高さを受け持ち、かわりに測れる範囲が狭く、探針の形が限界を決めます。

力を一定に保って走査すれば、高さの記録がそのまま形になる

Section titled “力を一定に保って走査すれば、高さの記録がそのまま形になる”

探針を表面へ近づけると、原子間に働く力が距離に応じて変わります。この力が一定になるよう探針の高さを制御しながら走査すれば、その高さの記録がそのまま表面の形状になり、粗さ、段差、溝の深さが数値で得られます。

量産で使うには、精度と自動化の両方が要ります。BrukerのInSight 300は、大量生産の半導体製造環境で信頼性が高く費用対効果の良いインライン計測向けに設計された、ファブ対応の自動原子間力顕微鏡で、スキャナ平坦度は±1nm以内、ノイズフロアは35pm以内です1。

AFM ─ 探針にかかる力で高さをたどる
カンチレバー探針レーザーたわみを検出探針がなぞる軌跡 = 表面形状高さ方向をそのまま数値で返す表面の粗さ段差・溝の深さベベルエッジの形状CMP・エッチング・ハイブリッドボンディングで使う
カンチレバー先端の探針を表面へ近づけ、働く力が一定になるよう高さを制御しながら走査します。探針がなぞった軌跡がそのまま表面形状になります。高さ方向の量を直接数値で返せる点が、光学式や電子線式との違いです。

量産ラインでは、CMPとハイブリッドボンディングの高さを測る

Section titled “量産ラインでは、CMPとハイブリッドボンディングの高さを測る”

InSight 300の性能は、先端のCMPおよびエッチング用途の要求を満たし、ミクロンスケールの粗さから全自動のベアウェーハ欠陥レビューまで対応します。プロファイロメトリ機能は、先端のハイブリッドボンディング用途に対するミリメートルスケールおよびベベルエッジの計測要求を満たすとされています。

35pmの細かさから、ミリメートルの範囲まで同じ装置が測ります
同じ1台が測る大きさの幅ですBrukerがInSight 300について公式製品ページで示す値です1台で測る範囲ミクロンスケールの粗さを測りますミリメートルスケールとベベルエッジの計測ノイズフロア35pm以内スキャナ平坦度±1nm以内細かい側大きい側ピコメートルナノメートルマイクロメートルミリメートル1pmは1nmの1000分の1です目盛りは大きさの順であり、間隔は比率と別のものです
InSight 300が受け持つ範囲を、大きさの順に並べた図です。ノイズフロア35pm以内とスキャナ平坦度±1nm以内という装置側の細かさから、ミクロンスケールの粗さ、ミリメートルスケールとベベルエッジの計測までを同じ装置が測ります。

CMPでは削れ方の均一さが、ハイブリッドボンディングでは接合面の平坦さと粗さが、そのまま歩留まりを左右します。どちらも高さ方向の量が判断材料になるため、AFMが使われます。

原子数十個ぶんの針のたわみを、光てこで拡大して検出する

Section titled “原子数十個ぶんの針のたわみを、光てこで拡大して検出する”

力を検出する部品はカンチレバー(cantilever、片持ち梁)で、一方の端だけが固定され、もう一方の端が自由に動きます。カンチレバーはシリコンやシリコン窒化物でできた消耗品で、ベースがおおよそ1.5mm×2.5mm、レバーの長さが30〜300µm、厚さが5µm、レバーの先端にある探針の長さが約3µm、先端曲率半径が約10nmです2。

ピンセットでつまめる大きさの部品の先に、太さが原子数十個ぶんの針が付いている形です。先端曲率半径は、針の先を球に見立てたときのその球の半径です。走査型プローブ顕微鏡(SPM)全体の原理も同じで、先端曲率半径が10nm程度の微小な探針を試料表面へ近づけ、探針と試料の間の力学的・電磁気的な相互作用を検出しながら走査します3。

たわみは、カンチレバーの背面にレーザー光を照射し、その反射光を4分割(または2分割)フォトダイオードで検出する光てこ方式4で検出するのが一般的です。カンチレバーがわずかに傾くと、反射したレーザーが当たる位置は大きく動きます。てこと同じ理屈で、ごく小さなたわみが読み取れる大きさの信号へ拡大されます。

分解能ならコンタクト、低ダメージならダイナミック、硬さならフォースカーブ

Section titled “分解能ならコンタクト、低ダメージならダイナミック、硬さならフォースカーブ”

AFMの動作モードは、大きくコンタクトモード(DCモード、静的モード)とダイナミックモード(ACモード、動的モード)の2つで、これに三次元的に走査するフォースカーブ測定が加わります3。

コンタクトモードは、カンチレバーの反り具合から静的な原子間力を検出します。探針を表面へ近づけると微小な斥力でカンチレバーがたわむので、たわみが一定になるようフィードバック制御をかけ、制御量から表面形状を画像にします。原理が単純で分解能が高いため、原子・分子レベルの観察は一般にこのモードで行います。いっぽう大気中では探針が表面の吸着水膜に浸かったまま走査するので、凝着力(メニスカスフォース)の影響で横に引きずり線のようなノイズが入る場合があります。

ダイナミックモードは、カンチレバーに縦方向の励振を加えて共振周波数付近で振動させ、探針が試料へ接近したときの振幅の変化を使い、振幅が一定になるようフィードバック制御をかけます。走査時の試料への荷重が小さいのでダメージが抑えられ、断続的に試料をたたくので水平方向への引っかきも小さく、AFMでは最も標準的なモードです。

フォースカーブ測定は、カンチレバーを試料近傍で垂直方向にスイープさせ、探針と試料表面の距離を変えながら力を測ります。表面の弾性率や吸着力といった機械特性が得られ、数kPa〜1GPa程度のやわらかい材料で威力を発揮します。

モードごとに、使うカンチレバーも変わります。代表的な特性は2、コンタクトモード用がバネ定数0.01〜1N/m・探針先端径20〜25nm・共振周波数10〜70kHz、ダイナミックモード用がバネ定数2〜40N/m・探針先端径10nm・共振周波数70〜300kHzで、ダイナミックモード用のほうが硬く、先端が細い側です。バネ定数が大きいほど探針や試料へダメージを与えやすく、探針先端径が小さいほど高い分解能が得られます。

探針の先端半径が細いほど、細い溝の底までたどれる

Section titled “探針の先端半径が細いほど、細い溝の底までたどれる”

AFMで得られる数値の限界は、多くの場合スキャナよりも探針の形で決まります。針の先が丸ければ、その丸みより細い凹凸では、針が底へ下りきる前に溝の肩へ乗り、実際と別の形で記録されます。

触針式の粗さ計でも同じです。触針はサファイヤまたはダイヤモンド製で、先端半径は通常約10µm以下、実際に使う先端半径はrtip=2µm、5µm、10µmで、触針の先端Rより幅の狭い溝や傷は正しい形状の取得の対象外です5。AFMの探針は先端曲率半径が約10nmなので、触針式の2µmより200倍細く、底までたどれる溝の細さも触針式より2桁以上細い側へ移ります。AFMを使う理由の中心はここにあります。

それでも探針の形による限界は付いて回ります。カンチレバー先端の探針部分の高さは通常数µm程度で、根元に近づくほど太くなるため、深さが数µmを超える穴の底は、この形の探針の観察範囲を超えます3。アスペクト比(断面構造の横幅と高さの比)が大きい細い溝や深い穴では、探針が底部へ届かず、画像にアーティファクト(観察の誤差や歪み)が生じます。試料の高さ方向の観察範囲は、数µmまでが現実的です。

針の先の丸みが、底までたどれる溝の細さを決めます
探針の先端半径が、測れる溝の細さを決めます触針式の触針AFMの探針深い穴での限界先端半径 2〜10µm先端曲率半径 約10nm側面が肩に当たります先端が丸い先端が鋭い根元ほど太い溝より太いので肩に乗って止まります溝の底まで下りて深さが数値になります探針の途中で止まり底より手前を記録します2µmは10nmの200倍です。広い段差は触針式や光学式、細かい凹凸はAFMが受け持ちます
針の先の丸みより幅の狭い溝では、針が底へ下りきる前に溝の肩へ乗ります。触針式の触針は先端半径2〜10µm、AFMの探針は先端曲率半径約10nmで、この差がそのまま測れる細かさの差になります。ただしAFMの探針も根元へ向かって太くなるため、アスペクト比が大きい深い穴では側面が肩に当たり、実際より手前の深さが記録されます。

粗さの値は、同じ視野と画素数で測ったもの同士で比べる

Section titled “粗さの値は、同じ視野と画素数で測ったもの同士で比べる”

AFMが返す高さのデータは点の集まりなので、工程管理では粗さのパラメータへまとめます。ISO 25178(表面性状)は表面粗さの測り方を定めた国際規格で、接触式(触針式)と非接触式(光プローブ)の2つの方法に対応します6。線での測り方で問題になっていた「測定箇所による結果のバラツキ」「走査方向に依存する結果のバラツキ」を、面での測り方は避けられます。AFMは面を走査する装置なので、面のパラメータと相性が良い側です。

Sa(算術平均高さ)はRa(線の算術平均高さ)を面に拡張したパラメーターで、表面の平均面に対する各点の高さの差の絶対値の平均です7。高さのパラメータにはほかにSq(二乗平均平方根高さ)やSz(最大高さ)があり、半導体の資料では二乗平均平方根の粗さを英語表記のRqで書く例もよく出てきます。

実際の画像で区別できる最小の構造サイズは、走査範囲・走査速度・画素数や探針の状態に大きく左右されます3。観察視野1µm×1µmで画素数256×256なら1画素あたり3.9nm、観察視野100µm×100µmで画素数512×512なら1画素あたり195nmです。視野を100倍に広げても画素数が2倍にとどまれば、1画素が受け持つ長さは50倍になります。

ハイブリッドボンディングでは、粗さ・凹み・欠陥の3つを測る

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ハイブリッドボンディングは、接着剤を使わず、誘電体(絶縁膜)と金属が同じ面に並んだ2枚の表面を直接貼り合わせる方法です。局所のスケールで管理する量は、欠陥の数(defectivity)、表面粗さ(surface roughness)、銅コンタクトパッドの凹み深さ(copper contact pad recess depth)の3つです8。

誘電体側にはRq(二乗平均平方根粗さ)0.1〜0.2nmという極めて平滑な表面が要り、従来のBEOL(配線工程)の誘電体層よりかなり厳しい許容範囲です。金属のボンディングパッドは熱膨張を見込んで誘電体より意図的に低く沈めてあり、一般的なパッド寸法での代表的な凹み深さは数nm(1〜5nm)です。これらの許容範囲は従来の顕微鏡ベースの計測の限界を超えるため、必要な分解能と精度の確保にAFMが要ります。

ナノスケールの欠陥も接合の成否を左右します。1×1µmの高分解能スキャンで誘電体側の突起(protrusion)と銅パッド側のピット(pit)を判別でき、これらは接合面にボイド(空隙)を作って、素子の性能低下や完全な不良の原因になります。AFMのスキャンは、3種類のCMP条件の差を凹み深さの差として区別できました。

長い距離のうねりは別に測ります。従来型AFMの最大視野は典型的には100µm²程度で、ミリメートル規模のうねりが貼り合わせを悪くすることは、接合後の超音波顕微鏡(CSAM)で確かめられています。Brukerは33×26mmを一括で測るLarge-Area Scanning(LAS)を用意しており、CMPの条件を直して長距離のうねりが25nmから15nmへ下がった例があります。ウェハ端では、エッジロールオフ(ERO、ウェハ端で意図的に付けた反り)を1桁ナノメートル(10nm未満)の精度で、45度間隔の8か所について測ります。

AFPは、モデルなしで回路領域の深さを測る

Section titled “AFPは、モデルなしで回路領域の深さを測る”

BrukerのInSight AFPは、CMPプロファイリングとエッチング深さ計測のシステムで、探針側を動かすスキャナ、静電容量ゲージ、空気軸受による位置決めを組み合わせ、ダイの実際の回路領域の中を非破壊で直接測ります9。サブミクロンの構造のエッチング深さ、ディッシング、エロージョンを、テストキーやモデルに頼らず全自動でモニタします。

光学式の計測は、測った信号を形状へ翻訳するモデルや、専用のテストパターンを前提にする場合があります。AFMでは針が実際になぞった軌跡がそのまま高さになり、形状を直接得られます。そのため他の計測手法の基準としても使われ、InSight AFPはNISTトレーサブルな基準計測を、1年にわたる実測での安定性0.3nmとともに掲げています。

InSight AFPの速さは、インライン用途で1時間あたり260〜340サイトの測定、MAM時間の短縮とウェハ搬送の最適化による1時間あたり最大50枚のスループット(1時間あたりに測り終えるウェハの枚数)、最大で毎秒36,000µmのプロファイリング速度です。CMP工程開発向けには、105µmのスキャン範囲全体で面外の動きが1nm未満という超平坦スキャナがあります。

探針は10〜20視野で摩耗し、交換時期は画像の歪みで判断する

Section titled “探針は10〜20視野で摩耗し、交換時期は画像の歪みで判断する”

探針は消耗品で、新品の探針が高い分解能を保てるのは一般的に10〜20視野の観察までです2。それ以降は摩耗で先端が丸くなり、画像のシャープさが失われます。

摩耗や破損は、画像の上に決まった形で表れます。摩耗した探針では本来細長いはずの粒子がぼやけて大きく写り、探針先端が破損すると、球形の粒子が一定の向きの楕円や四角形、三角形に写ったり、形が二重・三重に写ったりします。汚れが付くと画像はぼやけます。試料を回転させても常に同じ方向に出る歪みは、試料よりも探針を疑う手がかりです。

摩耗の進み方は、試料の凹凸や硬さ、走査範囲・走査速度・試料への接触力・フィードバックゲインで差が出るため、交換時期は使用時間だけで決めず、画像の写り方で判断します。摩耗を遅らせるには、走査速度を遅くし、試料への接触力を小さくし、フィードバックゲインを適切に設定します。

装置としての長所は、分解能の高さ、超高倍率の三次元測定、大気中で観察でき試料への前処理が不要な手軽さ、電気・磁気・粘弾性といった物性の解析です4。短所は、低倍率(広領域)や数µm以上の高低差がある試料が測定の対象外になること、測定領域が狭いこと、広視野から狭小領域へ視野を絞り込むため1サンプルあたりの解析時間がかかること、カンチレバー交換などの操作に熟練が要ることです。

AFMはSPMの代表で、SEMとは高さと平面で分担する

Section titled “AFMはSPMの代表で、SEMとは高さと平面で分担する”

走査型プローブ顕微鏡(SPM、Scanning Probe Microscope)は物質の表面を探針で走査してナノスケールで観察する顕微鏡の総称で、AFMはその中で最も基本となる一種です3。AFP(Atomic Force Profiler、原子間力プロファイラ)は同じ探針走査の原理で、受け持つ長さのスケールが別です。AFMが局所の高分解能な表面測定を、AFPがナノメートルスケールの構造からベベルエッジを含むウェハ全面までの広域トポグラフィスキャンを担い、2つは補い合います。半導体の量産では、自動化された装置を指してAAFM(Automated AFM)という略語も使います。

走査型電子顕微鏡(SEM)は真空引きや試料前処理を要しますが、SPM/AFMはそれらを要さず、絶縁材料もそのまま測れます。SEMが不得手な三次元形状をZ方向0.01nm・XY方向0.2nmという理論分解能で測れ、大気中・液中・ガス雰囲気中でも測れます。3元素分析はSEM側の役目です。実際のラインでは、平面方向の寸法と組成をSEMやCD-SEMが、高さ方向の量をAFMが受け持つ形で組み合わせます。

この用語に対応する装置と製造メーカー

Section titled “この用語に対応する装置と製造メーカー”

装置カタログDBから、この用語に一致する製品familyを持つメーカー 1社/2family を引いています。 各行は各社の公式製品ページを出典とします。 DBからの生成日: 2026-08-22

出典は各社の公式製品ページです。 装置カタログDB では、同じ製品familyを工程・メーカー横断で検索できます。

AFMとは何ですか?

AFM(Atomic Force Microscope、原子間力顕微鏡)は、先端の細い探針を表面へ近づけ、探針と表面の間に働く力を検出しながら走査して、三次元の形状を測る装置です。光の反射や電子線に代えて、探針にかかる力から形を得ます。

何が測れますか?

表面の粗さ、段差、溝の深さといった高さ方向の量です。光学式や電子線式が主に平面方向の寸法を得意とするのに対し、AFMは高さ方向をそのまま数値で返します。

量産ラインで使えるのですか?

使えます。BrukerのInSight 300は、大量生産の半導体製造環境で信頼性が高く費用対効果の良いインライン計測向けに設計された、ファブ対応の自動原子間力顕微鏡です。

どのくらいの精度がありますか?

InSight 300のスキャナ平坦度は±1nm以内、ノイズフロアは35pm以内です。1pmは1nmの1000分の1です。

どんな工程で使いますか?

先端のCMPとエッチングです。InSight 300はミクロンスケールの粗さから全自動のベアウェーハ欠陥レビューまで対応し、ハイブリッドボンディング向けのミリメートルスケールとベベルエッジの計測要求も満たすとされています。

弱点は何ですか?

探針で1点ずつなぞるため、得意なのは狭い領域です。低倍率(広領域)や数µm以上の高低差がある試料は測定の対象外で、広視野から狭小領域へ視野を絞り込むため1サンプルあたりの解析時間がかかります。広い面積は光学式や電子線式が受け持ち、AFMは絞った場所の高さを測ります。

探針はどのくらいの細さですか?

レバー先端の探針は長さ約3µm、先端曲率半径約10nmです。先端曲率半径は、針の先を球に見立てたときのその球の半径です。触針式の粗さ計の触針は先端半径が通常約10µm以下なので、AFMの探針はその数百分の1の細さです。

コンタクトモードとダイナミックモードの違いは何ですか?

コンタクトモードはカンチレバーの反り具合から静的な原子間力を検出し、原理が単純で分解能が高いため原子・分子レベルの観察に使います。ダイナミックモードはカンチレバーを共振周波数の近くで振動させて振幅を一定に保つ方式で、走査時の荷重が小さく試料へのダメージが抑えられ、AFMで最も標準的なモードです。

深い穴の底も測れますか?

探針の高さは通常数µm程度で根元に近づくほど太くなるため、深さが数µmを超える穴の底は、この形の探針の観察範囲を超えます。アスペクト比が大きい細い溝や深い穴では探針が底部へ届かず、画像にアーティファクト(観察の誤差や歪み)が生じます。

粗さの数値はどう表しますか?

面の粗さはISO 25178のパラメータで表します。Sa(算術平均高さ)はRa(線の算術平均高さ)を面に拡張したもので、表面の平均面に対する各点の高さの差の絶対値の平均です。ほかにSq(二乗平均平方根高さ)やSz(最大高さ)があり、数値は走査範囲と画素数とセットで意味を持ちます。

探針はどのくらいで交換しますか?

新品の探針が高い分解能を保てるのは、一般的に10〜20視野の観察までです。摩耗の進み方は試料の凹凸や硬さ、走査範囲・走査速度・接触力・フィードバックゲインで差が出るため、交換時期は使用時間よりも画像の写り方で判断します。

AFMとAFPは同じものですか?

原理は同じ探針走査で、受け持つ長さのスケールが別です。BrukerのアプリケーションノートAN-5001では、AFMが局所の高分解能な表面測定を、AFP(原子間力プロファイラ)がナノメートルスケールの構造からベベルエッジを含むウェハ全面までの広域トポグラフィスキャンを担います。

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