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確率的パターン不良とは

確率的パターン不良とは、EUV露光で同じ設計の同じ場所でも結果が揺れて生じる不良です。 imecは、ランダムで繰り返さない、孤立した欠陥1と位置づけています。狙える寸法は、不良の確率が急に立ち上がる2つの崖の間に限られ、その間にも一定の下限が残ります。露光量を上げて動かせるのは片側の崖だけなので、この不良がEUVを使える寸法の範囲を決めます。

原因は少ない光子の数と、物質の分子としての性質

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露光条件はウェーハ全面で同じでも、1か所に届く光子の数は数えられるほど少ないです。EUVは波長13.5 nmで動作し、波長が短いほど光源のエネルギーはより少ない光子に分配されます1。このフォトンショットノイズのほかに、物質が分子でできていることと、分子どうしの反応が確率的に振る舞うこと1も揺れの原因です。光子の数と材料の分子の配置が、場所ごとに確率的にばらつきます。

材料側の揺れには、レジストの組成も関わります。imecは、従来の多成分を混ぜたフォトレジストが生む、ショットノイズ以外の化学的な揺れに対応するため、新しい材料が開発されているとしています2。

隣どうしがつながる不良と、途切れる不良が対になる

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確率的な不良は、マイクロブリッジ、局所的に途切れた線、コンタクトの欠けや結合1の形で現れます。マイクロブリッジは、離れているべき別の線どうしが細い橋でつながる不良で、線の途切れは逆に1本の線が局所的に切れる不良です。コンタクトにも、穴が途中で止まる欠けと、隣の穴と一体になる結合という逆向きの2つがあります。

4つの不良の形
線とスペースコンタクトマイクロブリッジ線の途切れコンタクトの欠けコンタクトの結合つながる / 切れる開かない / 一体になる
線ではつながるマイクロブリッジと切れる途切れ、コンタクトでは開かない欠けと隣と一体になる結合が対になります。

寸法の両側に崖があり、その間にも床が残る

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不良の数は寸法で大きく変わります。imecの2018年の記事では、マイクロブリッジとコンタクトの欠けは、スペースの幅やコンタクトの寸法が小さいほど多く3、この振る舞いはピッチでも変わります。密なピッチでは、コンタクトが小さくなると欠けが、大きくなると結合が急に増えます3。

imecの2019年の記事によると、密な構造では不良が急増する領域が2つあります。寸法の小さい側ではマイクロブリッジとコンタクトの欠けが、大きい側では線の途切れとコンタクトの結合が指数関数的に増えます。狙う寸法は2つの崖の間にある谷で、どちらへ振れても不良の確率が急に立ち上がります。さらにマイクロブリッジの不良は一定の下限で止まるので、2つの領域の間でも一定の確率で不良が残ります。

2つの崖と床
不良の確率(対数)スペースやコンタクトの寸法 →ブリッジ・欠け途切れ・結合床高露光量
寸法の両側で不良の確率が急に上がり、間にも床が残ります。露光量の高いレジストで動くのは、ブリッジ側の崖だけです。

どちらの不良も見えない寸法の範囲を、imecはCDウィンドウと呼び、確率的な不良がこの範囲を狭め、EUVリソグラフィを適用できる範囲を制限するとしています3。同じ記事は、ピッチ36 nmの密な線とスペースを露光量約32 mJ/cm²で露光した例で3、不良の仕組みが狙える寸法の範囲をどう削るかを示しています。この重みから、imecは2023年、確率的な不良で限られるプロセスウィンドウの寸法を、開発の初期段階から評価している2と述べています。この寸法は、解像度・LER・感度に続く4番目の指標です。

露光量で動くのはマイクロブリッジ側の崖だけ

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露光量は不良を減らす大きな手段です。imecの2018年の記事は、露光量を上げると不良の数が大きく減る3という強い依存を示しました。一方でレジストメーカーは感度を高めてきており、imecは、それによって露光量を、十分な処理枚数を確保できる費用対効果の目標20 mJ/cm²近くまで下げられたとしています3。露光量を下げる要求と、不良を減らす要求は逆を向きます。

露光量の高いフォトレジストを使うと、光子の数が増えてばらつきの影響が小さくなり、マイクロブリッジ側の急増領域を抑えられます。ただし、線の途切れによる不良と下限は同じ位置に残るため、不良の少ない寸法範囲を広げられるのは一部だけです。

ほかに、レジストを硬くする逐次浸透合成、機械学習による画像解析、アト秒でのレジストの相互作用を調べるAttolabといった取り組みがimecの記事で挙げられています。

どの対策にも、別の指標とのトレードオフがあります。露光量を上げれば不良の急増を抑えられますが、1時間に処理できる枚数が減り、コストが上がります。レジストを厚くすれば吸収する光子は増えますが、焦点深度と転写の条件が悪化します。寸法を不良の少ない範囲の中央に寄せれば両側の急増領域から離れますが、設計の自由度が狭まります。

広い面積からまれな不良を探すには、速さと感度を両立させる検査が要る

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imecの記事によると、業界の目標は1 cm²あたり0.01個の欠陥を検出することで、広い面積の中からまれな不良を見つける必要があります。この揺れの問題は検査の能力に強く表れ、速さと感度の釣り合いを取らなければなりません1。手段にはCD-SEM、電子線とマルチビーム、光学式の欠陥検査があり、ウェーハ全面の走査には光学式が向いているとされています。

SEMを使う数え方では、一連のSEM像に写った欠け、結合、途切れ、マイクロブリッジの相対的な数を自動で数えます3。見られる面積は限られますが、不良の数を左右する工程の条件を探すのに向いています3。imecは、不良の確率が高い範囲をCD-SEMで測り、その結果を数桁先まで外挿すると、傾向のおおむね妥当な予測になるとみられるとしています1。

測れる範囲と探す範囲
不良の確率(対数)スペースの寸法 →光学式検査で探す範囲広い面積・まれな不良CD-SEMの実測数桁の外挿光学式の検出
不良の多い範囲をCD-SEMで測り、数桁下へ外挿すると傾向の妥当な予測になるとみられます。まれな不良が出る範囲は、広い面積を走査する光学式検査で探します。

光学式の検査は、50 nmの標準の画素の色の変化を検出し、基準点と比べます1。imecは、エッチング後のウェーハで、ごく小さい確率的なマイクロブリッジにも光学式検査が高い感度を示したとしています1。CD-SEMによる検査と、KLAの光学式欠陥検査(KLA2925)では、マイクロブリッジの検出結果がよく一致しました1。

高NA EUVでの目標として、imecはコンタクトホールで100万個に1個、線とスペースで1 cm³あたり1個未満4という水準を挙げています。

確率的パターン不良とは何ですか?

EUV露光で、同じ設計の同じ場所でも結果が揺れて生じる、ランダムで繰り返さない孤立した不良です。到達する光子の数や材料の分子の振る舞いが、場所ごとに揺れることから起きます。

どんな形がありますか?

imecの公開記事は、マイクロブリッジ、局所的に途切れた線、コンタクトの欠けと結合の4つを挙げています。

崖とは何ですか?

imecの記事によると、密なパターンで、寸法の小さい側と大きい側の両方にある、不良の確率が指数関数的に増える領域です。スペースやコンタクトが小さい側でマイクロブリッジと欠けが、大きい側で途切れと結合が増えます。

床とは何ですか?

imecの記事によると、マイクロブリッジの不良がゼロにならずに止まる、一定の下限です。

露光量を上げれば直りますか?

一部だけです。imecの記事によると、露光量の高いレジストでマイクロブリッジ側の急増は抑えられますが、線の途切れと下限は同じ位置に残ります。

どのくらい見つける必要がありますか?

imecの記事によると、業界の目標として1 cm²あたり0.01個の欠陥を検出する必要があります。検査では速さと感度の釣り合いが課題になります。

高 NA では何が変わりますか?

imecの公開記事は、目標としてコンタクトホールで100万個に1個、線とスペースで1 cm³あたり1個未満を挙げています。

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